ポストコンサルの考え方

2024.06.20 コンサル業界でのキャリア

コンサルタントに限らず、キャリアは広げるものではなく、絞り込んでいくものです。20代は今後の大きな方向性を定めて、その環境にいること30代では自分が勝負できる領域でいかに実績を作っていくか40代はそれまでの実績と経験をどこに集中させるかが大切です。

コンサルタントであっても原則的には上記の通りですが、実力主義の色が強く、スキルセットや年収といったキャリアの実態も年齢よりもタイトル(職位)に紐づきやすいため、タイトルを基準にキャリアを考える方が適しています。つまり、タイトルが上がるにつれて、キャリアを絞り込んでいく(絞り込まれていく)ということです。

今回は、コンサルタントのキャリアについて考えていきます。

なお、「キャリアは広げるものではなく、絞り込んでいくもの」については、以下の記事を参考にしてください。

キャリアの前提と年齢ごとのルール

コンサルキャリアの選択肢は多岐にわたる

では、コンサルタントのキャリアの先、いわゆる「ポストコンサル」にはどのようなものがあるのでしょうか。そのままコンサルタントとしてのキャリアを築いていくことももちろん一つの選択肢ですが、外資企業や大手事業会社、もしくはスタートアップなどへの参画もポストコンサルとしてのキャリアとしてメジャーになってきました。

そして、コンサル業界以外の道に進む場合はシニアコンサルタントが最も声がかかりやすいタイトルですので、ポストコンサルを考えているのであれば、是非マネージャーになる前に真剣に検討をすることをおすすめします。

シニアコンサルタントに声がかかりやすい理由

一定のスキルを備えていると評価される

シニアコンサルタントは、ドキュメンテーションやプレゼンテーション、ファシリテーションなどのコアコンサルスキルについて一定のスキルを持っており、加えて、クライアントとの折衝やタスク分解など、小規模のプロジェクトであれば任せられると採用側からみなされやすいタイトルです。

これらは、業界問わず需要のある能力ですので、ポテンシャル採用として未経験の業界や領域でも比較的採用されやすい傾向にあります。

転職先での育成の余地がある

シニアコンサルタントはコンサルスキルは一定身についていますが、専門性や企業文化についてはまだまだ余白が残っているため、それを魅力に感じる事業会社も多くあります。

それもあり、シニアコンサルタントはチームリーダーレベルでの転職となり、転職先の企業も上に課長や部長をつけ育成をすることが一般的です。

年収のギャップが生じにくい

また、マネージャー以上となると転職時の年収のギャップの懸念が大きくなりますが、シニアコンサルタントまでであれば、事業会社側も同程度の年収で迎えることもできる、というのも声がかかりやすい大きな要因です。

マネージャー以上でポストコンサルを目指すには

タイトルが上がるにつれて難易度も上がるのは事実ではありますが、マネージャー以上だからといって、ポストコンサルが不可能かというと全くそうではありません。

マネージャー以上の場合は、自分がどういう領域で専門性を持ちどういう色をつけるかどういう武器を持つか、これらを明確にします。

加えて、シニアマネージャーやディレクターでは、事業部長や執行役員候補のポジションを目指すことになりますので、どれだけ事業を伸ばせるか新たな事業が作れるかが重要視されます。

更に、パートナーの場合は経営幹部になれるかどうかを見られるため、会社のビジョン実現のための方針を描け、それを実現するプランを提示し、組織編成なども含めた実行可能性まで示せるか、こういったレベルまで求められます。

タイトルが上がると、転職市場での活動チャンネルも変化します。若手の頃は一般的なエージェントや求人サイトを利用しての転職が多い傾向にありますが、タイトルが上がるにつれて、知人の紹介ヘッドハンティングでのオファーが主流になります。また、特定の企業に対して直接売り込みを行い、ポジションを作り出す動きも見られます。

このように、マネージャー以上のポジションでは、より戦略的なキャリアプランニングが求められます。自分の専門性や市場価値を明確にし、転職市場や内部でのポジショニングを慎重に検討する必要があります。

具体的な転職事例については、以下の記事をご覧ください。

ポストコンサルの転職事例

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