ポストコンサルの転職事例

2024.07.17 コンサル業界でのキャリア

こちらの記事では、私が実際に支援をした方の事例を紹介します。コンサルタントから次のキャリアを具体的に考える際の参考になれば幸いです。

なお、以下の記事を先にご覧いただくと、よりイメージがしやすいと思います。

ポストコンサルの考え方

ケース1:戦略コンサルタントからスタートアップ

一人目は、新卒で総合コンサルティングファームに入社し、戦略コンサルタントを5年経験した後、スタートアップの経営企画室に転職された方です。

この方は、今後のキャリアではより事業に入り込みたいという意向をお持ちで、事業会社を幅広くみていました。その中で、大手事業会社という選択肢もありましたが、戦略段階から事業にコミットし、また裁量を持ちたいということで、最終的にはスタートアップに決めました。

一時的に年収は下がりましたが、創業者やボードメンバーとディスカッションしながら事業戦略の策定から実行まで一気通貫で行える環境であることが決め手でした。これ以外にも、社内へのナレッジ展開や社員教育も担っています。

今後は、執行役員などを目指して会社全体の方針をより理解しつつ、ビジョン実現のために現場にも関わっていける人材を目指されています。

ケース2:戦略・業務コンサルタントから大手事業会社

二人目は、新卒で外資系SIerに入社後、総合コンサルティングファームに転職し、業務と戦略を中心に5年の経験を積んだ後、大手事業会社の事業企画に転職された方です。

ファームに転職して始めのうちはITのPMOが中心でしたが、戦略側に移行できるチャンスを得られて、その後は、戦略領域を中心に従事されました。

次のキャリアを考えたときに、もちろん他のファームという選択肢もありましたが、この方も自分で1から事業を作っていく経験をしたいということでしたので、そのチャンスがある会社に転職されました。先の方と若干異なる点は、事業会社のリソースを使いながら一定以上の規模の事業を作りたいと考えていたことです。その一方で超大手という選択肢も有りましたが、裁量とのバランスを考えて、そこよりは少し規模の小さな事業会社に決められました。

経営者や経営層の近くで事業の作り方や伸ばし方を学び、実際に自分でも新たな事業を作っていきたいと考えていらっしゃり、その後は、外資系の企業のカントリーマネージャーなどのポジションを目指されています。

ケース3:ITコンサルタントから大手証券会社

三人目は、新卒でシンクタンクに入社して10年以上経験を積んだのち、IT系コンサルティングファームに転職され、金融領域で経験を積まれた後、大手証券会社のDX推進室に転職された方です。

大手証券会社でDX推進室が新たに設立するタイミングで転職され、これまでの経験を発揮して入社後 1年弱で室長にまでなられました。転職されてからは、DX化のロードマップ策定、予算作り、DXのための組織編成、さらにはシステム子会社の整理など、DX化の要の部分を広く推進されました。

シニアマネージャーでありながら転職で年収が上がった珍しいケースではありますが、上記のような能力を見込まれて、証券会社側から、この年収でもぜひ来てほしいとオファーをいただきました。

ビジネスとITやデジタルを繋ぐ人材として、今後も実績を積んでいき今の会社のCIOになるというのを足元の目標として持ちつつ、ベンチャーのCIOやCDOなども視野に入れられています。

その他のケース

その他にもポストコンサルには多くの選択肢がありますので、いくつか紹介します。

例えば、図の一番上の方は、一定の裁量を持ちながらも安定した環境を取りたいということで、メガベンチャーを選ばれました。そこで会社のリソースを使いながら事業を作ったり伸ばしたりする経験を積み、次は0から事業を作り出したいということでAI系のスタートアップに参画されました。

最近は事業会社が社内コンサル部門を立ち上げることが多いので、そこへ転職される方も増えてきています。それが図の二番目の方のようなケースです。

ITのバックグラウンドを活かしてのSaaS系の企業への転職も多いです。この方が転職した企業はベンチャーフェーズでしたので、IRやマーケティングなどいくつかの業務を兼任されています。

最後の方は、マーケティング会社に転職後、会計ファームを経て、スタートアップに参画した方です。この方も、スタートアップでサービスの立ち上げを行い、並行してIRや中期経営計画策定などを行っています。

これ以外にも、ポストコンサルの選択肢は本当に沢山あります。沢山あるからこそ、自分のこれまでの経験や、先のキャリアまで考えた上で、最良の選択をとっていただきたいと思います。

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